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58°限界数値。(プロ編)

58°限界数値。(プロ編)

前回
の記事でアマチュアにおける58°のウエッジのデメリットをお話しました。
さてその記事の中ではアマチュアはすっぽ抜けるから58°は使いにくい。プロは『別の意味で使いにくい』という一文を残したので、プロ編のお話をしていこうと思います。


アマチュアの58度というのはすっぽ抜ける、芝を挟む、入射角が薄い、といういろいろな要素が加わることで『使えない』ワケですが、プロの場合、アマチュアと大きく違う点があり、それは
ボールコンタクトの精度が圧倒的に高い
という事。

ボールコンタクト=当てるのが上手なんて簡単な話ではないのですが、
ゴルフでのボールコンタクトと言うのはアタックアングルの鋭さです(上から下りてくるダウンブローって言えば想像しやすいですかね?)

アタックアングルは打つ瞬間にエイヤー!!と変化させる器用な話ではなくw その前に起きるタメの動きから来るものと言うのが正しい捉え方になりますが、まぁ。タメ(リストの角度)ができたほうが飛ばすにも理にかなっているという点でこの角度が生まれるという事もあり、一概に芝を挟まない為にこの動きが生まれると言ってしまうと弊害が起きるので。。。。。どう表現するとベストかはわかりませんが、タメとアタックアング鋭角とダウンブローは 最終的な方向性は同じと考えてもらって話をします。
ということで、これ以降の文章では 『アタックアングルの鋭さ』『ダウンブロー』 という言葉に置き換えます。
ただし、ダウンブロー=ターフ ではありません。 タメがあってダウンブロー軌道でも、最下点の設定が地面より上でスイングを構築すればクリーンに打てるわけで、多くのアマチュアゴルファーが捉え方を間違える点かな?と思います。 ターフとりゃなんだってダウンブローやノックダウンやパンチショットと言うのは話が違います(´・ω・`)

で、このダウンブローの動きがあり、尚且つシャフトも寝ていない状況でボールにコンタクトすると、フェース面には芝は挟みにくく、強い摩擦でスピンを生むことができます。

これが適度にボールをポイントに止める為のブレーキを生んだり、または過剰にかかるとバックスピンというアマチュア憧れの弾道になるわけです。

過剰にかかるとバックスピンがかかる
↑これが今日お話しするポイントです。

ボールに対するコンタクトが上手くいくのであれば、ロフトを増やせば簡単にスピンを増やすことができます。
これが難しい為にアマチュアの58°リミットの話をしましたが、プロの場合58°程度は別に問題なし。それ以上も平気ですが、それでもコースで58°以上のスピンというのは邪魔になる場合が出てくるんです。

トーナメントのコースセッティングで難しいのは奥に切られたピン。※ざっくり言うので例外は今日は置いておきますw
この状況は、ヘッドスピード遅く、コンタクト中途半端でスピンも安定していないという、ボールを上手く止められないゴルファーであれば
手前がたーくさん使える!
ショートしてもパターが打てる!
上りのパットが打てる!

58°限界数値。(プロ編)
という感じですが。
戻ってしまうようなバックスピンが掛かるロフトでプロが打つと。。。。

落ちたらすぐもどるわけだから落下地点はここしかないわけです。
58°限界数値。(プロ編)
落とし場所はこれだけしかない。
58°限界数値。(プロ編)

また、受けグリーンに対してバックスピンは下り傾斜に沿って戻るわけだから
58°限界数値。(プロ編)
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更に、開いて当たった場合は。キャリー減+ロフト増(スピン増量)によって
58°限界数値。(プロ編)
悲惨なことになるワケです。



また本来強いスピン性能を持ったクラブがそのスピン機能を削がれた場合。スピン効かずに前に転がると思いつく人は多いのですが。それだけじゃありません。
キャリーも伸びます。58°限界数値。(プロ編)
この状況でグリーン奥に外れるということは『今までよりも短い距離でスピンも埋めないのに落としどころは下り傾斜でラフ』という事です。
寄せる要素が見当たりません。

フライヤー 低重心 など、飛距離が出る要素を過去記事で色々と説明してきたようなことが起きて飛んでしまうわけです。

バッグの中の14本中、一番スピンを産むクラブでスピン減が起こってしまうとリスク増減の差が大きい。
ましてやそれはパッティング前の最後のショットで起きるために、それがグリーンを外れると間違いなくもう一打打たないといけない訳です。

バックスピンがかけられたらゴルフは簡単だろうと考えているのは大きな間違いで、それをコントロールするのがプロなんだ。テクニックを日々磨いているんだ!と考えている人も多いのですが。
やらんで良い無駄な事はしたくない。
そんなクラブ最初からいらない。

と言うのが正解です。入れなきゃ打つこともありません。なけりゃリスクを考える必要もありません。それ以外の事に集中している方が圧倒的にプレーしやすいんです。
これがプロが使う58°の意味です。


で、疑問。
Q、止めたい時どうすんの?

A,開けば良い。

序盤の文章の中に開いてコンタクトした場合の話をしたのですが、その原理と同じことで、ロフト足してしまえば(寝かす、フェース開く)良いワケです。シンプル。しかしそれを助けているのはソール形状なんです。
58°程度のロフト一本でスピンコントロール、フェースコントロールなどの調整しやすくしたのがソールグラインド(ソールの削り方)です。

昔のウエッジは簡単に絵に書けるようにこんなソールです。
58°限界数値。(プロ編)
(古いウエッジがなかったのですがまんまこの形です。真っ平ら)
しかし現代ウエッジのソールはある程度パターン化されたグラインドが施されておりこんな感じ。
58°限界数値。(プロ編)

58°限界数値。(プロ編)
赤いゾーンは開いた時にトゥのバウンスを消すため。
青いゾーンはは開いた時にヒールのバウンスを消すため。
黄色は開いた時のバックフェース側全体のヌケを良くするために削がれています。
単純に、幅の広いトゥ側が真っ平らなグラインドだと、開いた時に刃がとんでもない浮き方をしてしまいます。それを解消し、まっすぐ構えた時でも一定の機能を果たすように施されたのが現代ウエッジのソール形状です。

雑誌や通販のセールストークで情報だけを詰め込んでいる方に多い勘違いですが、真っすぐ構えた時の為にソールを作るであれば昔のこれが一番まっすぐヘッドが座ります。
58°限界数値。(プロ編)

とは言っても。。。。ハイロフトは今でも存在し、USPGAにも使用選手はいます。←この説明もしておかないと今までの文章全否定されてしまうので話しを足しますねww

今までのバックスピンによる悪い作用が生まれるのはなんも考えんでフルショットした場合の話。つまり
打つ距離やヘッドスピードが下がればスピンは減ってくるわけです。

メチャクチャ飛んでグリーン周り(フルショットもしないところまで飛ぶことが多いよ)という選手であればアプローチショット程度のスイングしかしないので=ハイロフトウエッジでも適度なスピン

または、もうボールコンタクトの技術が別次元。とかであれば使える用途が出てくるわけです。ロブショット、フリップショット、理解不能なアプロ-チを普通に多様してくる選手がこれにあたります。誰でしょうねww左打ちですかねww

と言うのが大体の例ですが、共通している点があるんです。

アタックアングルが鋭い。ターフが深い。飛ぶのに正確(または曲がる覚悟で飛ばしている) これらの要素が当てはまる選手は結構ハイロフトウエッジがバッグに入っています。
男女、日本海外、過去選手、現役選手、結構どこでも当てはまるくらい。。。。

ここに来て、ボールコンタクトが正確だとスピンもかけられるが。。。。コンタクトが正確=クラブさばきが上手いので曲がらない。ということにもつながってきて。。。飛ぶクラブもてるのに止まるクラブも持てるという事になってきてしまう(´・ω・`)  スコアが出るのは必然かもしれません。

まとめ。なんでもかんでも戻りゃいいっってモンじゃない。
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